漢方のきほん 氣血水(きけつすい)

目安時間:約 13分

 

さてさて、漢方の知恵を知ってると子育てにも活かせますよというお話をしましたが、

 

じゃあ、漢方の知恵っていったい何??

 

というお話になりますよね。

 

漢方には『氣血水』『五行説』『陰陽』『虚実』など一般的に聞きなれない

 

考え方がいくつもあります。

 

今回はその中でもきほん中のきほんとも言える、

 

『氣血水』についてお話しします。

 

 

 

漢方のきほん 『氣血水』について知ろう!

『氣血水』って聞いたことあるかな?

 

ん~??聞いたことないなぁ。氣??血??水??

血は血液のことかなって思うけど…

 

 

うん。そうだね。血=血液で合ってるけど、それだけではないんだ。

漢方でいうところの血は

血液そのものと血液によって運ばれる栄養素を意味してるよ!

水はどうかな?なんとなくイメージわくかな?

 

水(すい)はやっぱり水(みず)ってことなのかなって思うけど?

 

そうだね。

水(すい)は、身体の中を巡る血(けつ)以外の水分なんだ。

身体の中を巡ってる水分っていうと、

涙や汗、尿、鼻水にリンパ液などがそれにあたるね。

 

なるほど~!身体の中の水分か!

そしたら、氣は?? これが一番よくわからないんだけど。

 

 

氣ってなに??目に見えなくてもちゃんとあなたも実感してるよ!

 

 

 

氣は私たちが生きていくために必要なエネルギーのことなんだけど、

血や水と違って目に見えるものではないから、少しわかりにくいかもね。

 

人によってはなんだか不思議系の話に感じるかもしれない(笑)

でも、エネルギーについては現代医学でもちゃんと解説されているから、

見えないからと言って怪しい話ではないので安心してください!

 

氣を現代医学で表現するとしたらATP(アデノシン三リン酸)

アデノシン三リン酸は何かって言うと、こちらですごくわかりやすく解説されてるので興味のある方は読んでみてね。ATPとは?

 

ところで、氣(気)が使われてる言葉ってどんなものがあるか知ってる?

 

 

氣の使われてる言葉?! え~っと

元気 やる気 弱気 気力 空気 気後れする 気まずい 気遣い とか??

 

 

そうそう!!いっぱい出たね!あとは 病は気から とかもね。

 

どの言葉も日常で普通に使われてる言葉だよね。

でも、どれも目に見えないと思わない?

 

元気のある様子は実態として見ることができても、

元気を手に取って「はい、これが元気です」とは見せることはできないでしょ?

でも、みんな元気をちゃんと実感できるし知ってるよね。

 

見えないし、気のこと勉強してなくても、

気は存在してるし身近に感じているものってことが分かると思うんだ。

 

 

ほんとだ~!

ちゃんと元気ないなーとか、やる気でないなとか

その逆に今日はすごくやる気が湧いてくるなーとか

日ごろからちゃんと私も感じてるよ!

えー!なんか嬉しい!!

 

氣血水ってすごく遠い存在って最初は思ったけど、私ちゃんと知ってたんだね!

 

 

氣はちゃんと存在してるってことが分かってもらえたみたいだね。

それで、この『氣血水』が私たちの身体の中をバランスよく巡っている

元気で過ごせると漢方では考えられてるんだ。

 

氣血水のおさらい

・氣血水は私たちの身体を巡っています

・氣…生きていくために必要な生命エネルギー

・血…血液と血液が運ぶ栄養素

・水…血を除いた水分

・氣血水がちょうどいいバランスで巡っていることで元気に過ごせます

 

氣血水は一方通行じゃなくって、お互い行き来して巡り合ってるよ!

 

氣血水っていうのがバランスよく巡ってると元気で過ごせるってことは

分かったんだけど、じゃあさバランスが崩れたらどうなるの??

 

 

いい質問だね!

氣血水のバランスが乱れるとどうなるか?っていうのが実は氣血水を知る上ですごく重要だよ!

これからそれぞれのバランスが乱れるとどうなるか話していくね!

 

氣のバランスが乱れるってどういうこと?

 

 

氣のバランスが乱れるといっても、乱れるってなに?って思うよね。

イメージしやすいように、風船に例えて説明するね。

風船は空気が足りないとしょぼしょぼ
だよね。

逆に空気が

多すぎだとぎゅうぎゅうで今にも爆発
しちゃいそうだよね。

 

どちらも同じ乱れてる状態。

でも、足りないのと多いのとでは『ちょうどいい状態』にするためには

空気を足すのかそれとも減らすのか違ってくるよね!

なので、乱れてるっていってもどう乱れてるか見極めることも大事なんだ!

 

そっかー。

多い時は減らしたいし、少ない時は足したいもんね。

 

漢方的な言葉で表現すると、

しょぼしょぼ風船の足りない状態を氣虚(ききょ)

ぎゅうぎゅうの空気入りすぎ状態を氣滞(きたい)

っていうよ。

 

氣虚の状態は、

やる気がでない・朝起きれない・無気力・不眠・疲れやすいなど

の症状がサインとして現れるよ。

 

氣滞の状態は、

イライラする・お腹が張る・怒りっぽい・ガスが貯まる・のどがつまるなど

の症状がサインとして現れるよ。

 

 

血のバランスが乱れる?貧血ってこと?

 

血が乱れるっていうと…貧血なのかな~って気がする!

 

 

血の状態もイメージしやすいように、カレーにしてみたよ(笑)

ちょうどいい状態にするために、どうすればいいのかっていうのは

氣の時と同じなのかな。

 

足すっていうのは補うというイメージに合うから理解的にはいいけど、

多い分を減らすっていうのは少し違うんだ。

 

わかりやすいように空気が多いとかカレーのルーが多いって表現してるけど、

実際に漢方的な見立ての時は、

氣や血が滞っている(滞って巡ってない)と考えるよ。

 

しゃばしゃばのカレーの状態を血虚(けっきょ)

ドロドロのカレーの状態を瘀血(おけつ)

と漢方的には言うよ!

 

血虚の状態は、

貧血・髪の毛につやがない・不安になりやすい・忘れっぽい・生理不順など

がサインとして現れるよ。

 

瘀血の状態は、

肌がくすみがち・腰痛・肩こり・吹き出物・生理痛など

がサインとして現れるよ。

 

 

 

水のバランスが乱れると?

 

 

水のバランスについては実感することも多いから、わかりやすいかもね。

田んぼで表現してみるね。

カラカラの田んぼは陰虚(いんきょ)

水が多すぎの田んぼは水毒(すいどく)

と漢方では言うよ!

 

陰虚の状態

肌の乾燥・かゆみ・手足のほてり・関節の痛みなど

がサインとして現れるよ。

 

水毒の状態

むくみ・めまい・鼻水が出やすい・お腹がポチャポチャするなど

がサインとして現れるよ。

 

むくみとかゆみや乾燥なんかは体感しやすいから水のバランスの乱れは

わりと気が付きやすいと思うよ!

 

あー!むくみが気になることあるわ~!

そう思うと水のことって結構身近に感じるね。

 

まとめ

 

 

氣血水のまとめ

氣血水のバランスが乱れを漢方的に言うと

 

氣→氣虚・氣滞

血→血虚・瘀血

水→陰虚・水毒

 

氣虚…やる気がでない・朝起きれない・無気力・不眠・疲れやすいなど

氣滞…イライラする・お腹が張る・怒りっぽい・ガスが貯まる・のどがつまる

 

血虚…貧血・髪の毛につやがない・不安になりやすい・忘れっぽい・生理不順

瘀血…肌がくすみがち・腰痛・肩こり・吹き出物・生理痛

 

陰虚…肌の乾燥・かゆみ・手足のほてり・関節の痛み

水毒…むくみ・めまい・鼻水が出やすい・お腹がポチャポチャする

 

 

ここまで氣血水についてお話してきました!

 

私たちが元気で過ごすためにはどれも必要だし、さらにバランスも大切ということがわかりましたか?

 

氣血水を少し意識するだけで、今の自分の状態(氣血水の状態)がわかるようになります。

 

状態がわかれば、対応する方法もわかってくるので、

無駄に心配したりイライラしたりしなくていいですよね。

 

さて、氣血水が大切なのはわかりました。

じゃあ、乱れた時はどうしたらいいのか?どうやって対処したらいいのか?

気になりますよね!

次は、その対処法をお伝えしてきますね!

 

 

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